<企業情報>
インターネット・アカデミー
所在地:東京都渋谷区桜丘町20-1 渋谷インフォスタワー5階
https://www.internetacademy.jp/
<インタビュー>
インストラクター 有村 克己 様
キャリアプロデューサー 西川 智貴 様
キャリアプロデューサー 清野 恵介 様
インストラクター 小松 由樹 様
インストラクター 伊澤 百合穂 様
■日本初のWeb専門スクール
1995年にインターネット・ビジネス・ジャパン株式会社を母体として設立されたインターネット・アカデミーは、「世界中の人々へ教育を」を理念に掲げた日本初のWeb専門スクールだ。同校は誰でも即戦力になれることを意識したカリキュラムを多岐にわたって用意しており、学ぶ側は過不足なく学習ができるようになっている。初心者向けのカリキュラムも豊富で、教材は初心者でもイメージがしやすいよう、インストラクターによって様々な工夫が凝らされているという。
通常、学ぶ側はスクールが用意したカリキュラムの中から、目標となる自身が身に着けたいスキルに応じたカリキュラムを選択することになるが、同スクールの場合はまずキャリアプロデューサーによるカウンセリングが行われる。そこで今現在の自身が保有するスキルや知識レベルを把握した上で、目標達成に必要なスキルの提案を受けることができるため、効率的な学習プログラムを立てることができる。
また、同校が他校と一線を画している点は母体が開発会社であるため、現場で活用できるノウハウをカリキュラムに還元できることが挙げられる。現場の開発ノウハウを学んでいくことで、受講生は現場に出ても即戦力となれる必要な知識と対応力を得ることができる。
■25年間の教育ノウハウを活かして、全社一丸で認定試験に挑む
こうしたきめ細やかな対応を行ってきたインターネット・アカデミーでは、Pythonの講座も用意されている。この講座の提供に先立ち、同社ではインストラクターやキャリアプロデューサーを含めた社員のほぼ全員がPython3エンジニア認定基礎試験に合格しているという。
試験に向け、同校では社員間での情報共有はもちろん、試験に合格したスタッフが社内勉強会の講師を担当し、試験の出題傾向をもとにした学習教材を用意した。また、出席できなかったメンバーには、社内勉強会を映像化して共有しており、まさに全社一丸となって試験に臨んだ形だ。
これらの勉強会を中心となって手掛けた伊澤氏はこう語っている。
「弊社では社員全員でPythonの試験に合格しようという方針を定めています。
社内勉強会の講師は、最初に試験に合格したスタッフにして担当してもらいました。私自身は弊社のPython講座(1回2時間、全8回の授業)の中で基本文法にあたる最初の2回分を学習した上でPython勉強会へ参加し、試験に合格することができました。勉強会に参加できなかったインストラクターにはビデオや音声で内容を共有することで勉強してもらいました。
受講生の方であれば、Python講座の1回目、2回目を受講した後、マンツーマン授業で試験対策をすれば合格を十分に狙えるので、ぜひチャレンジしていただきたいですね。」
勉強会を務めた講師は勉強会についてこう語っている。
「全員で試験に出題された問題や各自の勉強方法を資料に残していたため最短時間で試験に合格するためのノウハウが溜まりました。また、お客様に提供することを念頭に置いて資料を作成していたので、カリキュラムにそのまま使えるノウハウを集めることができました。私たち自身の勉強になったことはもちろんのこと、お客様の今後の学習にもつなげられたという点で、勉強会はとても良い機会になりました。」
■今後も引き続きPythonの普及・教育を中心となって行っていく
同社は今後もインストラクター自身のスキルアップを継続して実施し、得たノウハウをわかりやすく受講生に伝えていけるよう努力していくという。
最後に、Python市場への期待感について、それぞれが語ってくれた。
清野氏「アメリカの学術団体IEEEが提示しているプログラミング言語ランキングにおいて、2018年、2019年とPythonは圧倒的な1位であり続けています。Pythonは汎用型プログラムなので、アプリだけでなく、AIやWeb、業務システム、データ分析ができます。Pythonエンジニア育成推進協会の認定スクールとして、Pythonを伝えていくことによってIT人材の育成に貢献していきたいと考えています。
今後、日本企業はどこも自分たちでIT化をしていかなくてはいけません。アメリカや欧州の主要国に比べてGDPに占める人材投資額が著しく低く、それが日本のDX(デジタルトランスフォーメーション)化の遅れに繋がっているという相関関係があります。つまり、Python教育を通じてAI活用やデータ分析等ができる人材を増やし、日本全体のITレベルを底上げすることが当社の使命だと考えています。当校は母体が開発会社であり、システム開発の仕様設計から実際のプログラミング、さらには開発中に発生する多種類のプログラムエラーに対応するデバッグ作業など、その現場の状況を体系化してパッケージ化したカリキュラムをお客様に提供していきます。開発ノウハウをそのままカリキュラムに落とし込んだ教育を提供していくことは当校にしかできないことでもあります。」
西川氏「Pythonicに近いかもしれませんが、いろんなプログラムの書き方がある中で、この書き方ならみんなが短いコードで統一できるというのが良い点だと思っています。
近年様々なスクールが乱立し、各社で提供されているカリキュラムの内容もさまざまで、単に作ることさえできればいいというスクールもあれば、時間さえかければいいというスクールもあります。私たちのコンセプトは現場で活躍するためのノウハウを短時間で還元することであり、そうすることでお客様の時間を生み出したいと考えています。それができる弊社の特長は4点あります。1点目は、母体開発会社のノウハウを習得した正社員がインターネット・アカデミーの講師としてライブ授業やマンツーマン授業を提供している点。2点目は教育業界唯一のW3Cメンバーであり、どこよりも最新で、正確なWebスキルの情報を受講生に提供している点。3点目は日本の名だたる大手企業の法人研修を担当しているため、各社が必要とするスキルを体系的にまとめ、就転職を目指している受講生に提供できる点。4点目として米国やインドなど海外にも開発拠点があり、多角的な視点からカリキュラムの改善を行える点などが挙げられます。
これから伸びていくAIビジネスの人材育成に関しても、どのようにすれば最短でノウハウを得られるようにできるかを考えていきたいと思っています。」
小松氏「Pythonが今後どう発展し、どう先導していくかという背景もありますが、日本は理工科系出身の学生が他国に比べ非常に少ないと言われています。OECDのデータでは、学生全体の中で理工系の学生の割合は韓国やドイツが60%以上ですが、日本では23%です。つまり、日本全体の課題として、文系人材をいかにIT育成していくかを考える必要があると思っています。私自身も法学部出身であり、今後は社会人の学びなおしの価値を伝えていかなければならないと考えています。その一番ホットなトピックがAIだと認識しています。AIを教えるというよりは日本をいかにIT化していくかと言う目線から話をするように心掛けています。
Pythonを開発した人がどういう想いで言語を開発したのか、どういう意図でその文法にしたのかを授業で話すことによって、プログラミングを身近なものとして感じてもらい、業務や自分の生活を改善する新しいアプリやシステムを考え出せるようになってほしいと考えています。」
有村氏「Python3エンジニア認定基礎試験やデータ分析試験によって、受講生に明確なゴールを提示することができるようになりました。例えば、先日、企業向けに50名規模のオンライン研修を行いましが、提案の際にプログラミング初心者向けとしてPython研修をお勧めしました。先方からも『AIの時代だからPythonを学びたい』とおっしゃっていただき、オンラインでのPython研修が実現しました。この研修では講師が遠隔から講義を行い、実際に受講生一人ひとりに開発環境を構築してもらい、プログラミングの経験を積んでいただきました。当校としても大規模なオンライン研修に対して成功を収めることができたので自信につながった事例でもあります。また研修の際、Pythonの普及、エンジニアの育成を目的として、受講生のみなさまにPython資格試験の紹介をしてみました。するとその後、当校に通っていただいているその企業の方に『試験を受けようと思っている』とお話していただきました。試験の紹介をした効果が少しはあったのかなと感じています。Pythonの普及活動として資格試験は有効活用できると考えていますので、今後も勧めていきたいと考えています。」